祝日はずらさずに。

皆様あけましておめでとうございます。
本年も何卒よろしくお願いいたします。
現時点でこのブログを呼んでいただいてる方はお身内がほとんどだと思うので、
1月15日付でこの記事を上げさせていただきます。
(なぜかはこの記事参照)

ハッピーマンデーだかなんだか知らんが日本の祝日が
フレキシブルに変更されるようになって久しい。
(嫌味です。あと振替休日は否定していません。)
祝日ってなんだっけ?
勘違いしちゃいけないのは祝日はそもそもお休みの為の日ではない。
(余談だが現在の日本人はかつてほど勤勉ではない。
いつの間にか祝祭日数は世界1位。祝日は理由をかこつけたお休みの日の様相。
その上、有給休暇や夏季休暇の実行性を求める行政。。。
強制労働はもちろん絶対いけないが、
働きたい人が働いてなぜ悪いのか。。。役人が働かないからか?)

国が定めた祝日とは国家としての記念日であり「国、国民をあげて祝うべき日」です。
祝日は当然、国によって違う。その国や国民性を示す重要な記念日なのだから。
祝日を見ればそのお国柄や文化、民族性がわかるというもの。
米国では、独立記念日(7月4日)や奴隷開放記念日(6月19日)、
レイバーデイ(労働者の日、9月6日)、
ヨーロッパではイースター(キリスト復活祭、移動祝日、東方教会と西方教会で異なる)、
アイルランドのオレンジメンズデー(プロテスタントの戦勝記念日、7月12日)、
北朝鮮の祖国解放戦争勝利記念日(7月27日、朝鮮戦争停戦の日。アメリカに勝った?日らしい)などなど。
キリがないのでこの辺で。ともかく祝日というのは大切な日、意味がある日なのだ。
(日本は祝日は多すぎて祝日ボケしてしまったのかもしれない。。。)

要は「国民ならお祝いせねばならない日」が祝日である。
そんな大切な日が、ずらすと「連休になるから」とか、
旅行需要が延びるとか消費が促進されるとかの「オカネの理由」によって
動いてしまうのは、いかがなものか。
独立記念日は移動しない。クリスマスも移動しない。春分点は人間の都合では移動しない。
本来、移動させちゃいけないのだ。

元々日本は明治になるまで太陰太陽暦(旧暦)であった。
アジア圏は特に旧暦(太陰太陽暦)の絡みなどでいろいろ複雑ではあるが、
今でも旧暦を中心に祝日の日を定めている中国などの方が正しいとまでは言わないにしても、
「できるだけ正しい日に祝う」という気持ちは大切ではなかろうか。

話をそもそもに戻すと正月である。新しい年である。めでたい。
かつては正月といえば
「まずは」年賀のちょっとした引出物(菓子折りとかお酒とか手ぬぐいとか)を持ちつつ、
お世話になった人や恩師に方々挨拶して回る日であった。
(旧暦だけど昔々の年始というのは、
御所へのご挨拶や戦国時代の親方様への義理ガケから始まっていた。
形式は変わったが天皇陛下が新年にご挨拶なさるのに対して
皆が集まろう、集まらねば、とする人々がそれなりに多いのもこの名残りである)
今の自分があるのは皆様のおかげですよ、
だから今年もお世話になりますよ、まずは新年のご挨拶、と。
で、初詣やお寺の行事なども含め、なんだかんだ不義理をしないように
あちこち挨拶して回ると結構時間がかかって二週間くらいはかかる。

ようやく一息というのが1月15日。
外のことが一息ついて、やっと家のことに手が回る、身内で祝える日としての日。
小正月(こしょうがつ、家の正月なので、女正月、若正月などとも言います。
古くはここまでが松の内)

昔は誕生日が曖昧であり、年齢というのは年初めの1月1日を起点として数えていた。
「満年齢」や「数えで」というのはこの名残り。
12月に産まれた子も歳が明けた瞬間に「1歳」だったのである。
でもって正月のあれこれが終わってようやく身内で祝える
1月15日の小正月、家で大人になる者がいれば、まずはその日に家の中でセレモニーを。
それこそが「元服式」の日。これが「成人の日」のそもそも。

そんな家族や本人にとって、
結婚式などと同じくらい「晴れの日」の一つとして
大切な「大人になる日」が、
オカネの都合でフラフラと移動されてはかなわんなぁと思うのである。

国が何を定めようと、何を標準化しようと、
記念日(祝日)の由来・理由を知らなければ、そもそも祝えるはずがない。
そもそもの意味を知るなら、記念日は移動しないはずなのではないだろうか。
結婚記念のお祝いで美味しいものを食べる日はずれることがあっても、
結婚記念日それ自体はずれちゃいけないよね。

ともあれ新年である。身内で祝うならこの日である。
皆様、本年も何卒宜しくお願いいたします。m(_ _)m

参考
世界の労働時間ランキング
https://www.globalnote.jp/post-14269.html
プレジデントオンライン「日本人は休みすぎ!?」
https://president.jp/articles/-/21927?page=1

 

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2件のコメント

  1. 本年もどうぞ宜しくお願い致します。
    子どもの頃、祝日の日は玄関に国旗を掲げていました。
    今ではすっかり見かけなくなりましたが。
    次回の祝日は、
    2月11日 建国記念の日 初代天皇の神武天皇が即位した日
    子どもには、「日本が出来たことをお祝いする日だよ]って伝えようと思います。

  2. 祭日が名称を変えて祝日に受け継がれたものもあり、
    祝日の名前を聞いただけでは何を祝う日か分からない日もありますね。
    記念日が移動するのはどうなの?と自分も思ってました。
    成人年齢が引き下げになることについても奥山先生のお考えをお聞きしたいです。

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